
日本でピルが解禁されなかった主な理由は、女性がフリーセックスに走ったり、性感染症やエイズが広まるという、男性側の一方的な懸念からでした。それも先進国の中では、とうとう最後となる1999年9月に、ホルモン量の少ない低用量ピルが避妊用として解禁になり、病院で処方するようになりました。
ピルは卵胞ホルモンと黄体ホルモンを配合した錠剤。ホルモン剤を使って疑似妊娠を保ち、排卵を止めてしまう方法。「自分の体は自分で守る」、「パートナー任せはイヤ!」と、医療機関を訪れる女性も増えてきました。
しかし、日本ではピルを薬局で買ってくるというわけにはいきません。産婦人科を受診して処方してもらいます。内診、採血、尿、血圧、体重、問診などの諸検査を受けて、飲み方を指導してもらいます。飲み始めたら2週間後に診察を受け、半年に1度は貧血や肝機能、血圧、尿検査など定期検診を受けます。さらに年に1回、乳がん、子宮がんのがん検診も受けます。
また「ピルは副作用が心配で…」という人も少なくありません。もちろん薬ですから、副作用が全くないとは言い切れません。中には飲み始めに吐き気を催すケースもありますが、飲み慣れればそうした症状もなくなります。ほかにピルを服用すると脳血管障害や心臓疾患が発症しやすいと言われますが、数字的には1万5000人に対して1%となっており、望まない妊娠やそれに伴うリスクに比べればはるかに少ないです。